【Works】Meat1, Meat2

2021.10.16〜11.13まで、Gallery Nomartで開催されていたグループ展〈Treasure 1〉で展示されていた幻の作品「Meat 1」と「Meat 2」について紹介します。

この作品は、名和さんが京都市立大学大学院生時代の2001年に、Gallery Nomartの版画工房ノマルエディションと共同で制作された初めての版画シリーズの作品です。

当時、「Hair」「Chip」「Drawing 1」「Drawing 2」そして今回紹介する「Meat 1」「Meat 2」の6点が制作され、「Meat 1」と「Meat 2」以外は当時発表・販売されたのですが、訳あってこの2作品だけ公式に販売されませんでした(なんと20年も!)。私たちも存在は知っていましたが、初めて観る作品で、名和さんファンにとってたまらない幻の作品といえます。

このシリーズは、それぞれの作品の手法は異なりますが、『身体的な感覚性』という一つのテーマで作られており、
「Meat 1」と「Meat 2」は、近くのスーパーで買った牛タンを直接スキャナーに並べ、その画像をインクジェットプリンターでプリントし、その上にシルクスクリーンでドローイングを透明色を使って刷り重ねた作品です。透明のシルクスクリーンの部分が、光が当たることで輝き、平面作品であるのにも関わらず奥行きを感じさせます。
胴体(Torso)のように見えるフォルムが、その後の名和さんの表現に繋がっているように感じます(実際、2008年に「TORSO」というタイトルの個展をされています)。

Meat 1, Meat2
2001/2021
ed: 30
silkscreen and inkjet print on BFK Rives
h: 76, w: 57 cm

名和晃平 Kohei Nawa
Treasure 1

木村 秀樹, 大久保 英治, 蔡 國強, 大島 成己, 中原 浩大, 伊庭 靖子, 今村 源, 名和 晃平, 稲垣 元則, 田中 朝子, 藤本 由紀夫, 大西 伸明, 稲垣 元則 + DAZE, 金村 仁

2021.10.16(sat) – 2021.11.13(sat)
13:00 – 19:00 日曜・祝日休廊

Gallery Nomart
〒536-0022 大阪市城東区永田3-5-22