オブジェクトの表面が苔や菌糸のような絨毛で覆われているVelvetシリーズ。今回は書店での個展ということで、本を読む彫像として日本で最も有名な二宮金次郎像がモチーフのVelvet-Kinjiro
昭和初期に政府などによって、理想的な勤勉の象徴として全国の小学校にすごい勢いで設置された金次郎像は、今では子どもの労働や歩きスマホに見えるという声により撤去されたりもしているそうです。
日本に住む多くの人にとって、記憶の隅にある金次郎像は、時代の流れに翻弄されつつ、いろんなサイズで、そして形態も微妙に異なって増産され設置されてきましたが、それらを収集し、Velvet化、さらに日本の学校でよく見られた背の順に並べて展示されています。
二ノ宮金次郎も背の順も、日本にいると馴染み深いですが、海外から見たら何だかわからないかも知れません。
黒いベルベットの整列は、日本教育史の影にも見えたり、小学校の裏庭など幼い頃の懐かしい日々の刻印のようにも見えました。
しかもこの作品、一番小さくて11.6cm、大きいものでも37cmで、とてもかわいくて、大切に愛でたくなるサイズです。本棚にも置けます。
背の順に集合している姿は5/8で見納めです!
Velvet-Kinjiro #1-#11
2022
mixed media
名和晃平 Kohei Nawa
Fountain
April 16- May 8, 2022
銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM
東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F
Fountain
April 16- May 8, 2022
銀座 蔦屋書店 GINZA ATRIUM
東京都中央区銀座6丁目10-1 GINZA SIX 6F